あたたかな一皿が、誰かと食卓で分かちあう時間が、血となり肉となり人生を形づくることがある。料理人の父に反発し故郷を出た娘。意識の戻らない夫のために同じ料理を作り続ける妻。生きるための食事しか認めない家に育った青年。愛しあいながらすれ違う恋人たちの晩餐―。4人の直木賞作家がヨーロッパの国々を訪れて描く、愛と味覚のアンソロジー。
★★★☆☆
レビュー
何気ない日常、ありきたりな食事がいかに自分の人生を彩り、根底を支えているかを絶妙に描写してる。やっぱり角田光代と森絵都は読んでいてしみじみする。
ただ、欧州の片田舎が舞台なので感情移入しにくいのと、他の著者の作品があんまり引っ掛からなかった。