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目指すのはジャンガリアンな生き様

昇進

 

 

9月から係長に昇進したので、備忘録として思うことを記しておく。

2022年1月に今の会社に入社して、9ヶ月で主任を飛び越えて係長に昇進するのは能力を買われているから、ではあるだろうけど、実は入社してからの給料は係長待遇だったらしい。即戦力としての人材を確保したいという意向が有っての事だけど、実際に働いてみない事には使えるヤツかどうか分からない。という事でこの9ヶ月はお試し期間だったんだろう。晴れて「相応の能力が有る」と判断された。前の会社では課長まで任され、今の会社でも昇進出来るのだから、客観的に見てそれなりの能力が有ると判断しても良いかもしれない。年功序列と、零細寄りの中小企業レベルを加味する必要はあるけど。

ただ、僕はどちらかといえばマネジメントよりも現場仕事の方が好きだし向いているので、正直あんまり昇進したいとは思わない。役職が上がれば面倒な仕事や、他部署や取引業者との煩雑なやり取りが増えるし、メンバーのフォローもしなければならず自分のペースで作業が出来ないからだ。係長というのも中途半端な立場で、権限はほとんど無いのに雑多な仕事は増える。まぁちょっと頑張っているから上げておくか、という様な立ち位置だ。

とはいえ、職場のメンバーには肩書が無い人も居れば肩書は有るけど係長以下になってしまう人も居るので、入社したてのおっさんがいきなり昇進するのはあんまり良い気がしないんじゃないかと思った。ただ聞くところによれば、僕の昇進に対してネガティブな意見は聞かないそうだ。腹の中ではどう思っているか分からないけれど。

入社以来、やれる事はやってきた。周りを納得させるのは、圧倒的なスキルと人間性だ。難易度の高い作業や面倒臭い作業をこなしつつ、周囲に対してマウントと取ったり貶めたりせずに上手く馴染む必要がある。ただ、僕は入社する際に周囲に自分のスキルを見せつけるのではなく、逆に圧倒的なスキルを見せつけられたいと思っていた。技術や知識を持っている人と一緒に仕事をすれば、自分がより早く成長出来る。今まで実際に凄い人と一緒に仕事をして、様々な気付きを得られた。その目論見は半分当たって、半分外れた。

今の職場は、凄い知識を持っている人だけど面倒くさがりで作業が進まなかったり、経験は有るけどその経験を他のメンバーと共有出来なかったり、コミュニケーション能力や他人に作業を押し付ける能力は非常に高いけど自分の作業はなかなか進まない人とか、個性的な人達ばかりだ。課長は「またアイツは・・・」といつもボヤいていて、いつも僕に愚痴をこぼしている。当初僕も「何だ?このポンコツな人材は?」と思っていたけど、一緒に仕事をするうちにその人達のいろんな一面を見て、まぁ色々難が有るけど苦手な部分はお互いに他の人が補えば割と良いんじゃないか、と思えてきた。僕も含めて完璧な人などそうそう居ないし、そもそもが技術職なんて偏屈な上に妙な拘りが有る人達ばかりなので、そういう点ではとても仕事がしやすい人達だ。

50過ぎても誰かに教えてもらおう、育ててもらおう、なんて考えは甘過ぎるんだと今更ながらに思った。だけど、そういう姿勢って逆に「高圧的な態度を取らない」「知識や技術でマウントを取らない」という見方も出来て、僕がすんなり受け入れられたのはそういう面が有ったからなのかもしれない。

既に一人で勤務したり一人で作業したりする事が多くなって、自分の采配で作業出来る事が多くなって仕事が楽しくなってきた。元々一人が好きなので、マイペースに仕事が出来るのはストレスが無くて良い。ただ、基本1人作業なので手を抜こうと思えばいくらでも手を抜けてしまう。理解出来る範疇、先が見通せる作業をしていても今以上成長する事は難しい。理解出来なくて頭を抱える様な仕事が来た時こそ成長するチャンスだけど、毎度毎度そんな作業ばかりでは参ってしまうので、時々そういう仕事に当たると良いなと思ってる。