とりあえずエンジンが掛かって正常にアイドリングする所までは修理出来た。何とか走れる状態になったので、完全な状態になる様に整備していく。手つかずだったリヤ周りを整備する。

リヤサスのリンクアームを分解していく。スイングアームを外す。

が、スイングアームのシャフトを固定しているナットはフレームの中に入り込んでいる。

ライディングの妨げにならない様にする為の配慮だとは思うけど、フレームの穴が小さ過ぎてソケットレンチが入らない。どうやって緩めるんだよこれ。

仕方がないのでソケットを切削して外径を小さくする。ソケットがフレームに入ってナットに掛かる様になった。

スイングアームピボットのシャフトを抜く。なかなか抜けなくて叩き抜く。

リヤサスのスプリングが遊んでガタがある。プリロードのナットが緩んだせいか。しかもダンパーロッドが思い切り錆びてる。

緩んでいたのでプリロードのナット(ギザギザの薄板ナット)は簡単に外せる。スプリングも外す。ダンパーはかろうじてリバウンドするけど多分抜けているだろうな。

ロッドの錆が酷い。このままではシールを破損させてしまうのでとりあえず応急的に研磨する。

研磨して引っ掛かりはなくなった。一応ストロークさせても漏れないけど再メッキなどの補修をした方が良さそう。

スイングアームピボットのベアリングは錆びて完全に固着している。洗浄して何とかならないかとアレコレやってみたものの、錆びて全く動かないしローラーが脱落してくる。全然メンテしていないな。酷過ぎて再使用出来る状態じゃない。

ベアリングを交換する。元のベアリングは外径φ28、内接円径φ22、幅18mmが2個。市販品で同じ寸法の物が見つけられなかったので、幅12mmを3個使う。

NTNのニードルベアリング(HK2212FM)3個で丁度ピッタリ収まる。

リンクアームも分解洗浄する。

完全に潤滑不良。シールも挟み込んでいて再使用出来ない。洗浄してグリスアップして戻す。めちゃくちゃスムーズになった。

リヤブレーキのマスターシリンダーが抜けてしまって踏んでも手応えが無い。ピストンのラバーカップが抜けるので定期的に整備する必要があるらしい。それと、マスターシリンダーに対してプッシュロッドが斜めになっている。これではシリンダーピストンを真っすぐ押せないだろう。

マスターシリンダーの位置合わせをしたいんだけど、固定しているナットがバカになって空回りして外せない。幸いボルトの頭がフレーム側に露出していたので、グラインダーでボルトの頭を切ってマスターシリンダーを外す。

マスターシリンダーを分解する。プッシュロッドが真っすぐ押していないせいで、マスターシリンダーの内面に傷が入ってる。軽く研磨しておく。購入したシリンダーカップを組み付けるんだけど、スプリングで反発するピストンを押し込みながらスナップリングをハメるのはなかなかテクニカル。

ブレーキフルードを入れてエア抜きする。全然抜けない。しかもリザーバータンクが小さ過ぎて作業性が悪い。一向にエアが抜ける気配が無いのでバキュームで引き抜く。

マスターシリンダーの取付にスペーサーを入れて調整して、なるべく真っすぐ押せる様にしておく。なかなか良い感じ。というかこれが正常だろう。
長くなるので続く
今回の出費
リヤマスターシリンダーピストンセット 7,260円
送料 760円
ベアリング NTN HK2212FM 1,320円(3個)
送料 500円
計 9,840円
以前ファンティックを整備した時もリヤサスの取り付け部分に亀裂が入っていたので、瞬間的に大きな衝撃荷重が掛かるトライアルバイクではクラックが入るのは珍しい事ではないのかもしれない。にしても、リヤサス周りの整備不良感は酷い。ベアリングやボールジョイントが錆びて固着するとトラブルが波及していくので、トライアルバイクに限らずオフロードバイクでもリヤ周りは定期的な整備が必須だと思う。ちなみにトライアルをやっている人から聞いた話では、ホンダ(RTLかモンテッサ)がお勧めと言っていた。リヤ周りもシールがしっかりしているので、本当に基本整備だけで乗れるから。ベータやガスガスなどは雨天走行や水の中に入ったら「その都度」分解整備しないと錆びるらしい。
整備の為に触る所触る所、至る所で不具合が出来てきウンザリする。何とかなりそうな目処は見えてきた気がする。が、金が持たない。
ベータ・テクノに関する過去記事