シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

 山登りの道具







山に使う道具で、イチオシの物が有る。
日産マーチだ

それって山登りの道具なのか?って言われればそうじゃない様な気もするけど、僕のマイカーがマーチじゃなければここまで頻繁に出掛けていなかったかもしれない。正直な所、雨に降られればもっと室内が広い車が欲しくなるし、荒れた林道を走ればもっと走破性が高い車が欲しくなる。でも要らない。マーチに勝る物が無いからだ。自分の愛車だから甘い評価になるのは仕方が無いとして、でも僕なりに客観的に見るとこの車は物凄くバランスの取れた車に思える。


まず、燃費が良い。これは山登りに使う上で非常に重要なポイントになる。近所の裏山に登るわけじゃない。目的の山に登る為に延々と走らなきゃいけない。先週は片道160km。先々週は150km。往復で300kmを超える。僕の住まいは岐阜だからこれでもまだマシな方で、名古屋、大阪となればもっと距離は伸びる。そんな長距離で、燃費の悪い車なんか使えない。僕のマーチは普通に走ってコンスタントに17km/L前後(エアコン未使用)。先々週の小秀山は18.9km/Lで、先週の白山は19.8km/L。往復しても燃料計はまだ半分辺りを指していてその後もそのまま通勤に使っているし、燃費の事は意識せずにブンブン走ってたりしてこの数値だから、単純に山までの往復なら20km/L行くんじゃないかと思う。燃費が良ければ航続距離も伸びる訳で、満タンにして500km以上走ってもまだ余裕が有る。大抵の場所は補給無しで帰ってこれる。ガス欠に怯えながら運転しなくても済むのは有難い。
もう1つ重要な要素として、運転が楽しいという事。いくら燃費が良くても、いくら室内が広くても、運転する事がストレスになるような車には長時間乗ってられない。その点マーチはとてもバランスが良い。絶妙とも思えるバランス。ただしMT(マニュアル)に限って。1200ccの小さなエンジンだけど、必要にして充分な動力性能。普通に流れをリード出来る程度は走るし、遅い車をパスするだけの加速もする。それに加えて絶妙な足回り。とても安物コンパクトカーとは思えないバランスの良さ。山に行くには大抵峠道を走る。国道すらクネクネと曲がりくねっている場合が多い。そんな道を軽快に走れる。だけど安物のAT(オートマチック)ではストレスになる。意のままに軽快に走る為に、MTが必要になるという事。MTで小さなエンジンを回しながら峠道を走るのは超楽しい。スポーツカーならもっと安定して速く走れるだろうしもっと楽しいだろう。でも締まった足回りは林道には向かないし乗り心地も悪化するし、スポーツカーはマーチ以上に狭苦しい。セダンやワゴンならもっと乗り心地が良いだろうけど、その反面、峠道をここまで軽快に楽しく走れない。
つまり、要求される様々な要素をとても上手くバランスさせているんだ。特別飛び抜けた所は1つも無い。その代わり、どうし様もなくダメな所も無い。今時の車なら、もっと性能の良い車は沢山有るだろう。でも、イニシャルコスト(車体価格)まで含めて考えたら、これ以上の車は思い当たらない。ただし、前モデルの普通グレードのMTのマーチなんてそうそう市場に出てこないだろうけど。
元々山登りの為に選んだ車じゃない。単純に僕が運転して楽しめる実用的で金が掛からない車を選んだだけなんだけど、これはなかなか良かった。