先日譲り受けたバイクの整備をする。車両はホンダ VFR1200F(DCT)。年式は恐らく2011年式。初年度登録で見ると2017年だけど車体番号で見ると2011年になる。
サービスデータ
推奨エンジンオイル ホンダ純正 ウルトラG1 SAE 10W-30
使用量 オイル交換時(DCT車) 3.6L
オイルフィルタ交換時(DCT車) 3.9L
ホンダの2輪用オイルが、G1 G2 G3 G4が有って、数字が大きくなる程高性能なオイルになる。中でもG1は最もベーシックなオイルだけど、リニューアルしていてG1という銘柄は現在販売されていない。現在のラインナップでG1に相当するのは
Pro Honda standard
になる。standard < sports < premium sports < Racing の順で高性能になる。今回は一応 standard ではなく sports にしている。日本国内の一般道で1200ccのエンジンをトップエンドまでブチ回す様なシチュエーションは皆無なので、standardでもなんら問題無さそうな気はするけど。ちなみに standard も sports も部分合成油になる。100%化学合成油は premium sports から。

ここ最近ロードバイクやリッターバイクには興味が薄かったのと、VFR1200Fはかなり不人気車種だった様で僕は譲り受けるまで存在すら知らなかった。不人気ながら一応ホンダのフラッグシップの位置づけとなるモデルで、なかなかにヤバいバイク(色んな意味で)。

大体、エンジンオイルを交換する為にアンダーカウルを外さないといけない。しかもアンダーカウルを外すためにアンダーカウルが干渉するカウルも外さなければいけない。なんだこりゃ。まずエンジン右側のカバーを引っ張って外す。

クラッチカバー後端付近にカバー固定部の穴が有る。この辺りを引っ張る。カバーは下端がヒンジになっていてパカっと開く。クーラントの補充口が見えるので、メンテナンスハッチになってるんだろう。

アンダーカウル右側を固定しているボルトを外す(2ヵ所)。六角レンチを使用して外すけど、ボルトがボタンボルト(頭が丸いボルト)なので六角穴が浅い。その為ボールポイントの六角レンチだとボルトを保持できなくて作業性が著しく悪い。ボールポイントではない六角レンチを用意した方が良い。

左側も外す。アンダーカウルを固定しているのは右と同じくボルト2ヵ所だけど、サイドカウル内で差し込みで固定されている。サイドカウルも緩めないと外せない。もうカウル外したままで良いんじゃないのか。

アンダーカウルを外して、ようやくドレンボルトにアクセス出来る。が、なんとエキパイに囲われていて作業性が著しく悪い。使用するのは17mmのレンチだけど、ラチェットレンチ(12.7ドライブ)が入らない。入るけど緩められない。メガネラチェットも振れない。メガネレンチで緩めて指でセコセコと緩めなければいけないんだけど、エキパイに囲まれているので火傷しそう。V4エンジンの凝ったエキパイだけど、作業性は悪いしどうせカウルで見えない。

面倒くさがってオイルパックンでオイルを直受けしたけど、オイルを抜く時はトレー受けした方が良かった。ロードクリアランスがあまり無いので、オイルパックンのビニール袋がエキパイに触れて溶け穴が空く。あと、狭いのでオイルが飛散して汚してしまう。面倒でもトレー受けした方が良い。

やっとこ外したドレンボルト。M14×P1.5。パッキンはM14用の厚めのアルミ製。
ドレンボルトを戻して、新しいオイルを補充する。エンジン右側クラッチカバー辺りに有るフィラーキャップから補充する。見れば分かると思う。同じく右側下部にオイル点検窓が有るので、窓の真ん中付近までオイルを入れる。が、このクソ重たい車両を垂直にした状態で点検窓を覗くのは自殺行為なのでは?覗いている時にバイクが倒れてきたら挟まれて死ぬのでは?

あと、サイドカウル後端を留めているボルトが無い。汎用ボルトで代用しようかと思ったら段付きの特殊ボルトだった。カウルに負荷を掛けずにしっかり締められる様に段付きになっている。汎用ボルトではカウルを圧迫するので純正部品買わなければいけないな、と思ったらオーナーが用意していたので戻す。

シート下の配線がぐちゃぐちゃ。シートで挟んで壊しそうなので整理する。

電源端子とかアース端子とか有るんだけど配線しなくて良いのか?多分ドライブレコーダーの配線の様な気がする。後付けの物でとりあえず走行に支障は無さそうなので必要なら改めて整備する。
しかし恐ろしくゴツいグラブバー(取っ手)だな。こんな頑丈な物をそこら中に付けまくってるからクソ重たいんだろ。

整備した。いつも手に入れた車両はフル整備しなきゃならないのに、今回は拍子抜けする程やる事が無い。とはいえ、こんなバイクのフル整備なんかやりたくない。

このバイク、DCT(デュアル クラッチ トランスミッション)なのでクラッチレバーが無い。そしてパーキングブレーキが有る。

DCTはいわゆるATなのでシフトペダルも無い。DCTはフォードの中古車でとんでもない目に遭ったからトラウマというかもう二度と関わりたくないんだけど、ホンダ製だから大丈夫か。シフトチェンジが不要なので、ライディングブーツじゃなくても運転出来るのは利点かもしれない。安全性はともかく、サンダルでも運転出来る。

というか、こんな電子制御の塊&フルカバーのバイクの重整備なんか素人がやるもんじゃないぞ。これはお金が有る人がディーラー任せにして乗る物だろ。とはいえ僕にそんな金銭的余裕は無いのでサービスマニュアル(整備書)を入手した。VFR1200Fのサービスマニュアル、VFR1200Fのパーツリスト、VFR1200Xのサービスマニュアル。何でサービスマニュアルが2冊も有るのかというと、間違えてVFR1200X用を買ってしまったから。紛らわしい。
こんなバイクのサービスマニュアルなんか売ってるのか?と思ったら結構沢山売ってる。しかも安い。パーツリストなんて360円だった。余程人気が無い(需要が無い)んだろう。パーツリストはネットでも見れるんだけど(海外仕様)、この値段なら紙のパーツリストを保有しておいた方が良いだろう。海外仕様と国内仕様は吸排気系が異なる(かなり絞って出力を落としている)様なので、暇と金とやる気が有れば海外仕様に変更してみるかもしれない。
サービスマニュアルはめちゃくちゃぶ厚い。センサーと電子制御の塊だよ。もう素人が手を出せる領域ではない。もっとシンプルなバイクの方が良いなぁ、と思ったんだけど、最近のバイクはどれもこの程度の制御は行ってそうなので、VFRが特別な訳ではなさそう。
近々車検と名義変更を行う予定。しかし重い。めちゃくちゃ重い。出し入れするだけで緊張する。これはゲルマン民族とか、シュワルツェネッガーが乗る様な物で、日本のヒョロガリジジイが乗るバイクじゃない。倒さない自信が無いし、倒して挟まれたら多分骨折する。
今回の出費
オイル Pro Honda sports @2,398×4 9,592円
消費税 872円
サービスマニュアル VFR1200XD 1,704円
サービスマニュアル VFR1200FD 4,240円
パーツリスト VFR1200FD 363円
計 16,771円
