シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

ハードシェルパンツ モンベル アルパインパンツ

 

 

 

雪山に登るなら必須とも言えるシェルパンツですが、今頃になってようやく手に入れた。シェルパンツというのは雪山を登るのに必要な機能を備えた高機能なパンツ(ズボン)の事で、防水性能、透湿性能、ベンチレーションの機能が備わっていて、高強度な素材で作られている。雪山を歩くために必要な要素と言うのは幾つか有って、雪や雨に曝されても濡れない防水性能と、冷たい風を通さない防風性能、雪山を歩くのはかなりの運動量になるから発汗による蒸れを防ぐ透湿性能と、それでも追いつかない場合のベンチレーション、氷や岩、ピッケルやアイゼンに触れても容易に破れないだけの丈夫さなど。要は丈夫なカッパみたいな物なんだけど、もっと雪山に特化したパンツで、でもなんて事ないナイロンの地味なパンツなのに数万円するからなかなか手が出なかった。今まではスポーツショップで買った普通のトレッキングパンツと、必要に応じてカッパをプラスして歩いていたんだけど、重登山靴やアイゼンを履いた状態ではズボンは穿いたり脱いだりする事が出来なくて調整が出来ず上着に比べるとかなり厄介。最初はジャケットの方に目が行きがちだけど、途中での重ね着が困難な分、実際に歩くにはパンツの方が重要度が高い。ハイキングレベルならともかく、ある程度のレベル以上の雪山に登るならシェルパンツは必須だと思った。

 

 

 買ったのはモンベルアルパインパンツ。

webshop.montbell.jp

webショップの画像を見るとすっきりシャープな印象に見えるけど、実物はこの上なく野暮ったい。野暮ったいくせに定価は28800円(税別)もする。3万も出してこんな野暮ったいズボン買うかって思う物の、でも海外メーカーの製品はもっと高い。そんなモンベルのパンツがネットで半額で出ていた。30分ほど着ただけのほぼ新古品。半額なら我慢出来るか。

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何だこの野暮ったい寸胴なパンツは。L-Sサイズ(ウエストはLサイズで裾がやや短い)だから余計に野暮ったく見える。海外メーカー製はもっとスリムで格好いいんだけど。近くのアウトレットで以前MILLETのシェルパンツが売っていて格好良かったんだけどいかんせん高い。モンベルのアウトレット品でも2万円くらい。普通のLサイズが欲しかったけど、冬靴は高さが有るしゲイターを併用するからL-Sでも使えなくはないと思う。僕が穿くとウエストは目一杯詰めて丁度で、裾は今まで穿いていたトレッキングパンツと変わらない長さ。通常のLサイズだと裾は長めかもしれない。保温材は無いのでパンツ(下着)の上に直にシェルパンツを穿く訳にいかないけど、余り保温効果が高い物だと暑いし、下に穿く物も考え物。

 

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お尻側。お尻部分も生地は切り分けでもない一枚布で素っ気ない。無駄にごちゃごちゃやらない方が防水性や重量の面では有利なのかもしれないけど、元々ごわごわした素材だから着心地は悪そう。ただ丈夫なので、岩や氷、ピッケルやアイゼンで引っ掛けたり、滑落して氷雪の上を転げ落ちても簡単には破れなさそうなのは安心感が有る。防水だから雪の上に座っても濡れないのは良いかも。

 

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シェルパンツ特有のベンチレーション。裾から腰まで全てファスナーで開閉出来る。カッパとの大きな相違点で、とかく運動量が多い雪山ではこのベンチレーションの有無は大きい。裾に仕込まれたインナースパッツもマジックテープで開ける。裾側は冬用ゲイターを着けるから開く事は無いだろうけど、脱がなければいけない時は便利かも。

 

メーカーも3000mを越える冬山での使用を想定しているし、機能性優先のモンベルが3万円近い値段で売っているパンツだから性能的には充分過ぎる物だと思う。3万円なら買わないけど、半額なら欲しい。わざわざ記事にする程珍しくもないし紹介する程の特別な機能も無いんだけど、雪山歩くなら便利だよと。モンベルはデザインが野暮ったくて山登りしている人達からは何かと不評なんだけど、外観気にしないなら機能は良いと思う。ユニクロとかワークマンとかノーブランドとか着て歩いている身としては、モンベルはトッププランドと言って過言ではないし、僕は別に人目も気にならないというか、そもそも周りに人が居なかったりするし。

実際に使ってみて追記するかもしれないけど、そろそろシーズンも終わりですね。

 

 

実際に使ってみて

エストが意外に太かった。目一杯締めてもちょっと緩い。調整幅は余り無いので試着して購入した方が良い。

防水なのでカッパが要らない分荷物が減らせるのはメリット。保温効果は望めないのでインナーが必要なんだけど、何を着たら良いのかが悩ましい。僕の使い方ではタイツ1枚(スポーツ用ではなくて普通のヒートテック的な物)で丁度良かった。

丁度ふかふかの新雪ラッセルするようなシチュエーションでテスト出来て、雪の中にためらい無く突っ込めるのは便利。ラッセルが必要な場面ではシェルパンツじゃないと話にならない。

暑い時はサイドジッパーを開ける事が出来るので快適。ただサイドジッパーを開けた状態で踏み抜くと悲惨。

カッパと違ってポケットが有るのが地味に便利。止水ジッパーも重いものの安物と違って操作性は悪くない。

 高かった割には野暮ったいデザインだけど、使い勝手は良好。これから冬のメインで活用したい。

 

 

 

セラピー

 

 

 

ここ最近仕事が忙しくて、その上失敗も重なって上司から叱責されてかなり憂鬱なのです。失敗すれば叱責されて当然なのですが、感情的に言われるとこちらの意見や釈明を言う事すらできず、言えば怒られ、言わなければ怒られ、相談しろと言われても感情的な論調では相談も出来ず、負のスパイラル状態なのです。後になって冷静に考えてみると、あの失敗って本当に僕の失敗なんだろうか?とか。僕は考え込むタイプではあるけど意識的に自分を能天気だと思い込ませて一晩寝れば大抵の事はやり過ごす事が出来るんだけど、さすがに陰鬱な気分が抜けなくなってきた。今まで鬱とか休職とか僕は無縁だと思ってたけど、これはいよいよヤバい。ヤラれてしまう前に全部投げ出して休職してしまおうか。今年子供が2人進学するんだけど、完全にヤラれて立ち直れなくなってしまうのも困るし。

そんな折、こんな記事を見かけた。

www.lindalindapanda.com

自己啓発とかセラピーとかそういう手の書籍は僕は興味なかったんだけど、今の僕の現状とブログを書いた人の心情が一致するものだから、ちょっと読んでみようかと思った。

理論的な話をするのは全然構わないんだよ。例えそれが否定的な意見であったとしても。でも感情的な会話は苦手なんだ。仕事をする上ではいろんな人と関わらなきゃいけなんだから仕方が無い事なんだけど。こうやって冷静に考えられているから、多分まだ大丈夫なんだろうけど。

 

 

 

予備軍

 

 

 

先日山系のまとめサイトに、積雪期に日帰りで登れるお勧めの山とかいう内容が有って覗いていたら、やっぱりアレコレ言われるんだよね。「自分で判断して登るしかない」という肯定的な意見を言う人も居れば、「こんな所で聞く様なレベルなら遭難予備軍だ」と言う人まで。山登りする人でさえそう言うんだよ。山登らない人から見れば冬に山に登ろうなんて正気の沙汰とは思えないだろう。遭難のニュースが流れる度に「バカ」呼ばわりされる。翻って自分を省みた時、やっぱり「遭難予備軍」と言われても仕方が無いんだろうと思う。

単独で、しかも雪山に登るんだから、自分なりに色々考える。この山のこのルートは自分のレベルで行けるのか行けないのか。天候はどうなのか。装備と技術は充分なのか。アクシデントの際はどうするのか。ベテランでも遭難るす時は遭難するし、ビギナーで無茶しても遭難しないケースだって有るし、僕があれこれ考えた所で失敗する時は失敗するんだろう。じゃあ何をもってOKとしたら良いんだろう。

それはやっぱり自分で判断するしかないんだと思う。絶対安全と言い切れない行為は、誰も保証も責任も取ってはくれない。絶対安全な行為だから面白いかといえばそうでもない。他人のトレースを辿り、他人のステップを踏んで登っても満足感も達成感も得られない。危ない領域に足を突っ込んでいる事は自覚しなきゃいけないし、滑落したり遭難したりする事も他人事とは思っていない。僕は毎回家を出る前に、山岳保険の証券と会社の電話番号を机の上に出して出掛ける。誰かに助けてもらいたいからじゃなくて、なるべく迷惑を最小限に抑えたいからだ。

YouTubeで動画を見てると、世界にはバカがあふれてる。日本でやったら通報されるかバカ呼ばわりされて終わりみたいな事があふれてる。規律正しくて思慮深いというのは日本の美徳かもしれない。でも、趣味はムダでバカな事をやるから面白いんだと思う。バイク乗るのはバカ。自転車でダウンヒルするのもバカ。雪山登るなんて愚の骨頂。そうやって安全安心にどっぷり浸かって守ろうとしている物は何で、その先に何が得られるんだろう。

理解して欲しいとは思わない。独りで勝手にやるから。遭難はしたくない。でも結果が分かり切った行為もつまらない。そんな相反する事を思い悩みながら、次の目的地を考えてる。