シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

危ない会話

道具が無い。誰かが持っていったまま、帰ってこない。たった1つ道具が無いだけで仕事が進まなくて、僕はやり場の無い苛立ちにやりきれない気持ちになってアルミ材に腰掛けてカップのコーヒーをすすっていると、他の部署の人が通りかかった。他愛ない会話。他愛ないジョーク。時間にすれば1、2分足らずの会話で、今までのやりきれないどんよりとした気分が何だか凄くスッキリした。全く無意味な内容であっても、人と話すって事はとても凄くて大切なことなんだ。
お年寄りが会話に飢えているとか、引き篭もりが良くないというのも、何だか分かる気がする。今僕に足りないものって、人との会話なのかもしれない。ディスプレイを通じたデータのやり取りではなく、面と向かい合ったリアルタイムな会話。そこには一拍置いて言葉を選択する余裕も無いし、考えた文章を手直しする余裕も無い。気の利いた言葉を掛ける事も、面白いことを言う事も出来ないかもしれないし、言ってはいけない事を口走ってしまうかもしれない。だけど、上手く話せないから。人と話すのが苦手だから。といって人と会話しないのはきっと言い訳で、逃げてるだけなんだ。逃げてばかりで上手くなるはずがない。必要なのは、失敗を臆することなく沢山経験を積むことなんだ。
もっと自ら積極的に会話することを心がけよう。でも、僕の仕事は機械相手で、人と会話する機会もそれ程多くない。だから、独り機械に向かいながら会話してみよう。
・ ・ ・ 危ない! 何だか凄く危ない気がするよ!