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目指すのはジャンガリアンな生き様

お守りと祈りと

奥さんが、友達と神社に行ったらしく、何で神社なのかはさて置き、お土産で子供に可愛らしいお守りを買ってきた。小さな干支の人形が付いた、交通安全のお守り。そういえば、いつも買うお守りって「交通安全」だよなぁ。安産とか、合格祈願とか、家内安全とか、いろいろあるとは思うけど、交通安全が一番馴染み深い。子供に降り掛かる災難は数有れど、交通安全って親にとっては切実な願いの1つでもある。
以前雑誌のコラムに、「日本の警察の取り締まりはおかしい。」という話があった。渋滞を抜けた辺りとか、住宅地を抜けた辺りとか、決まって見通しが良くて速度が乗る場所で速度超過の取締りをやる。でも、見通しが良い郊外の道路を制限速度超過で走るのと、住宅が密集する狭い路地裏でのそれとでは、その危険性が全然違うということだ。僕も通勤で住宅地を抜ける道を通るのだけれど、その細い路地をみんなかなりの速度で平然と走ってる。朝の時間帯は通勤の人だけでなく、学校に登校する小学生や、駅に向かう高校生の自転車とか、予期せぬ行動を取りがちな人たちが沢山往来するのに、だ。狭い路地を高速で走り抜ける事は、何も特別難しい事じゃない。でも、路地に設けられた全てのカーブミラーを見ながら、民家の入口から人が出てこないか確認しつつ5、60km/hの速度で走ることは、僕には無理だ。大切なのは、自分の置かれた状況と、自分が行なっている運転状態を認識し、その先に起こり得る事を見越せるかどうか。多分僕は、例え50km/hで走っていても、不意に目の前に飛び出した子供を避ける事は出来ないと思う。正直30km/hでも怪しい。そして、50km/hの速度は人を殺すに充分だということ。いつ殺人が起きても不思議じゃない情景を、毎日当たり前の様に見ている。
本当は、ドライバーの意識1つでお守りなんて要らなくなるはずなのに。そう言う僕も、今までに沢山の失敗を繰り返し、他人に多大な迷惑を掛けてきたのだけれど。でも、他人を傷付ける事でしか自分の至らなさに気付けないというのは、やっぱり悲しい。
猛スピードで追い越していく車。あのドライバーの戒めの為に子供たちが傷つけられる事が無い様に。祈らずには居られない。