クイズ番組の決勝で、僕の対戦相手は1文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たす。彼はなぜ正答できたのか?
★★★★★
レビュー
クイズ番組で対戦した相手は「問題文が一言も読まれていない」のに回答し正解した。何故なのか? ヤラセ(予め答えが分かっていた)なのか、それとも問題を予測する何らかの手掛かりが有ったのか。
ヤラセではない事は分かる。それでは物語にならないからだ。では何故問題文を読む前から回答が分かったのか。それを対戦した「僕」が対戦したクイズを改めて振り返りつぶさに考察しながら紐解いていく。これは「人が死なないミステリー」だ。
ただひたすらクイズを振り返り考察していくだけ。それだけでこの1冊が成り立っている。でも退屈しないし飽きないし、最後まで「何故回答できたのか」が分からない。そして最後になって「あぁそうだったのか、良い話だな」で終わるかと思いきや、最後の最後で思いもよらない結末になる。クイズに負けて賞金1千万円を取り損ね、彼女には振られ、散々な主人公には涙を禁じ得ない。
それ程長くなく読みやすく、最後まで展開が気になって一気に読んでしまうくらい面白かったので評価は高めだけど、必ずしも小説でなくても良いかもしれない。元々知ったきっかけはネットで見たコミックだった。コミックで読んでも面白いと思う。

