ロードバイクに乗った後、ビンディングシューズを陰干ししていたら踵のクッションが劣化して壊れているのに気付いた。
使っているのはスペシャライズドのEXPERT ROAD(2012年頃)だと思う。貰い物なので詳細は分からない。ダイヤルで締め上げる構造や靴底がカーボン製だったりと廉価な感じではなく、ミドル~ハイエンドモデルっぽい。非常に軽量でありながらパワーをペダルに確実に伝えられる様にカーボンを使って靴底の剛性を上げている。軟弱な僕には勿体ない靴だ。
踵部分に青い樹脂製のパーツが付いているんだけど、劣化と摩耗で無くなっている。このままでは靴底が摩耗してしまう。もしくは自転車を降りたら絶えず爪先立ちで歩くか。
このビンディングシューズはロードバイクを譲ってもらった時に一緒に貰った物。ロードバイクが2012年モデルなので、当然靴も製造は2012年辺りのはず。10年経てばそりゃ壊れても仕方がない。替え時か。と思ったんだけどズペシャライズドのビンディングシューズ、新品を買うと2万円以上する。
靴自体は壊れていないので、ビンディングシューズとしての機能的には問題無い。踵のクッション材だけ何とかならないかと思って調べて見ると、交換パーツで修理している人の記事をみつけた。何だ、摩耗したら交換出来る様になっているんだ、と思ったら、どうやらそれは最近のモデルでの話の様で僕のシューズは交換出来る構造になっていなかった。しかも交換パーツで直せたとしても部品だけで4千円くらいする。ちっちゃなパーツだけにしては高額だ。仕方がないので自分で補修する事にした。
まず、残っている踵パーツを取り除く。劣化してもろくなっていてボロボロと崩れるから簡単に取り除けた。このまま使い続ければソールのカーボンが減っていく。
補修には靴底修理用の補修材を使う。以前も一度メレルのトレッキングシューズのソール補修に使った事が有る。捨てようかと思っていたトレッキングシューズが見事に復活した(さすがに山には履いて行かないが)。ソールの接着だけでなく、欠損部の肉盛りが出来る。
補修材だけでは成型するのが難しいので、家に転がっていた軟膏の空き容器を代用する。大きさが丁度良いのと、容器の内面が滑らかで離形しやすそうだったから。容器をカットし高さを調整する。内面にシリコンスプレーを塗布する(離型剤代わり)。シューズの踵にも靴底補修材を塗り、靴底補修材を詰めた容器をシューズの踵にくっつける。このまま一晩放置する。
一晩経過後に容器を外す。容器はすんなり剥がれたものの、エアを噛んでいたのと、24時間では靴底補修材が完全に硬化していなかった。2,3日そのまま放置した方が良かった。
エア噛みで欠損した部分を埋めて、もう片方の踵も同様に行う。
もう片方はエア噛みもなく比較的綺麗に出来たけど、3日経過しても完全に硬化していない。容量がそこそこ有るので、靴底補修材だけでなく芯材を入れた方が良かったかもしれない。でも、この靴底補修材、接着力がめちゃくちゃ極力。はみ出した補修材を取り除くのも苦労するほど強力に密着している。値段は900円くらいするけど、それだけの価値は有る製品。
見栄えは少々アレだけど、どうせ靴底なんて見えないし、自転車漕いでいる時は使わない部分だし、900円で直せるなら良かった。成型はドーナツ形にすると軽量化になりそうなので今後機会が有れば改良したいけど、そんなに頻繁に靴底修理ばかりしたくない。
なお、後からネットで見て見るとシマノのビンディングシューズは安価なモデルなら1万円以下で買えるみたいだ。他も壊れ出したらシマノを買うか。ただ、シマノのシューズは以前SPDシューズを買った時にすぐに壊れたのであんまり良い印象が無い。その前にクリート(靴底の留め金具)も摩耗してきた。
10年ほど経つ靴だけど、ビンディングシューズとしての機能は損なわれていない。ちゃんと履けるし、ちゃんと締め付け出来るし、ちゃんとペダルに固定される。スペシャライズドだから特別良いという訳では無いだろうけど、ネームバリューだけでなく、高いだけあってしっかりしてる。
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