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シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

富士山 残雪期 富士宮5合目から

山行記録

コースタイムや状況、使用道具類等の情報は、今後の私的なデータベースとする物で一般的には信頼性に欠ける物です。参考にされる場合は充分注意して下さい。

 

2016年5月14日(土)晴れ
富士山に富士宮ルートから登る。

 

05:15 富士宮五合目駐車場 無風 3℃

07:35 八合目 弱風 7℃

0810 九合目 微風 5℃

0945 山頂 微風 3℃

10:10 剣ヶ峰 弱風 1℃

11:15 須走下山口 弱風 3℃

11:40 山頂 弱風 3℃

12:25 九合目 微風 6℃

12:45 八合目 微風 10℃

14:20 富士宮五合目駐車場 無風 7℃

 

 

 

駐車場発〜駐車場着 10.1km 9時間05分(休憩含む)
駐車場標高:2374m 最高点:3775m 標高差:1401 累積標高登り:1461m
道中の飲料水 1.4L(お茶1.0L ジュース0.2L 紅茶0.2L)
着衣(上) 長袖シャツ ウインドブレーカー フリース(未着用) ソフトシェル(未着用) ULダウン(未着用)
着衣(下) 化繊のズボン(中厚)
靴 冬対応登山靴 冬用ゲイター
他 アイゼン(12本爪) ピッケル ヘルメット グローブ 帽子 サングラス

 

 

先日、残雪期の御嶽に登った時に、ふと残雪期の富士山に登ってみたいと思った。富士山は20年ほど前、まだ登山やっていない頃に一度登った事が有るんだけど、登山を始めた今改めて登るとまた違ったものが見えるんじゃないかと思う。ただ、シーズン中の富士山は大行列でとても登りたいとは思えないし、真冬の富士山に登るには道具も技術も足りない。でも残雪期なら行けるかもしれない。ネットで直近の様子を見ると雪はかなり少ない。富士山の最大のネックである強風も、天気図を見る限り土曜日の天候は非常に穏やかだ。運よく土曜日が空いた。こんなベストな条件はそうそう無い。行くなら今しかない。

 

 

アクセス
岐阜・名古屋方面からだと、新東名高速新富士ICを降りて国道139号を北へ。「登山道入口」交差点を右折して県道180号へ。道なりに進み、標識を目安に県道152号へ左折。県道180号、152号は快適ワインディングロード。車やバイクが往来するのでカーブでは注意。

 

ルート

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今回のルート。山旅ロガーでログを取り、カシミールで表示させています。

 富士宮五合目駐車場を起点に山頂を目指す。余裕が有れば剣ヶ峰まで足を延ばす予定だったけど、羽目を外してお鉢巡りまでしちゃってる。

地図詳細とGPSのデータファイルはこちらを参照下さい。

 

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富士宮スカイラインは夜間通行止めでAM7:30にならないと入れない、と書いてあったので仕方ないから開くまでゲート前で待つか。って思ったら夜中も入れた。スタート時間を早められるので良かった。早朝は車はぼちぼち。少し仮眠して準備して5時過ぎスタート。

 

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登山口は閉鎖されている。朝から登っている人はぼちぼち。今日は穏やかな良い天気。

 

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序盤は残雪もない。明瞭で歩きやすい登山道を進む。バックカントリーの人も多い。

 

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六号五勺?の小屋。小屋が沢山有って何がなんだか分からない。少しトラバースする。アイゼン着けるほどでもないけど、朝は雪が硬い。

 

 

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雄大な景色。富士山らなではのロケーション。

 

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七合目?の小屋でフレンドリーなドイツ人と陽気なおじさんが語らっていた。後でこのドイツ人の恐るべき滑り(というか体力)を目の当たりにするんだけど。

 

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七合目~八合目の雪渓、雪渓を歩いている人が見える。登りは雪渓を歩くより夏道を歩いた方が楽だけど、下りは雪渓を歩いた方が遥かに楽。

 

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八合目を過ぎて、いよいよ雪渓を登るか。

 

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って思ったら、まだ夏道歩ける。雪少ないなー。

 

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九合目を過ぎた辺りから雪渓を登る。斜度はほどほど。朝は雪は硬い。

 

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ドイツ人のBCボーダー。スノーボードのソフトブーツ(アイゼン無?)でさくさく登っていく。何でもない様に見えるけど、標高は3000超でめっちゃしんどい。

 

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斜面もキツくなってきた。3歩歩いて息を整える。きっつい。

 

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斜度はこんな感じ。風も強くなくて難易度はそれほど高くないんだけど、体力が・・・

 

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振り返ると登山者やBCの人たちが登ってくる。追いつく事も追い抜かされる事もほとんどなく、つまりみんなキッついのよ(*´Д`)

 

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ようやく山頂。スタートから4時間半。まずまずのペースだけど、九合目から1時間半掛かってる。九合目からがいかにキツイか如実ですね(*_*)

 

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時間はかなり余裕があるので、剣ヶ峰まで行ってみる。剣ヶ峰、良い感じ。

 

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山頂から30分ほどで剣ヶ峰。あんまり実感無いけど日本で一番高い所。でもさすがに3776mはきっつい。息が上がる。

 

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見たら回りたくなるよね。お鉢巡り。

 

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剣ヶ峰の下をトラバースして進む。歩いている人がいて、踏み跡ついてる。右下のフラットな所も良さげだけど、尾根沿いに進んでみる。

 

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振り返って剣ヶ峰。残雪の富士山、良いね(´▽`)

 

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山頂北側のピーク。登れないか観察してみたけど、僕のスキルでは到底登れないので諦めて右下を巻いていく。西側は険しいけど、東側は緩やかで登れる。体力的に厳しくなってきたので登らずに帰る。

 

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 剣ヶ峰の反対側まで回ってきた。

 

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富士山模型と剣ヶ峰。この辺雪無い。

 

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ふと火口を見ると、ドイツ人BCボーダーが火口に滑り降りてる!マジかよ。あれだけ滑って登り返せるなんて、どんだけタフなんだよ。あいつらクレイジーだよ。

 

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須走の登山道。この辺りは変哲もなくて、お鉢巡りした事を少々後悔し始める。3700mでの行動は著しく体力を消耗する。ソロのBCスキーヤーと会ったけど、重い板を担いでいるのにスタコラ歩いて行ってしまった。こんな時期に富士山登る人は相当タフな人だ。釣られて自分のペースを見失ってはいけない。

 

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須走方面から登ってくる人もちらほら見える。BCやるならこっちじゃね?

 

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火口に氷瀑。凄いな。富士山火口でアイスクライミングできるよ。

 

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富士宮山頂まで戻ってきた。登山者多い。BCも多い。外国人も多い。

 

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小休憩して下る。まだまだ登ってくる。8時頃スタートならこれくらいの時間かな。

 

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富士山ならではのロケーション。

 

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途中からガスった。穏やかな天気でも急変する可能性は有るね。

 

 

ルート

 富士宮五合目から剣ヶ峰まで登るとして、距離は8km、累積標高は1400mほど。日帰りで充分こなせる行程だし、残雪期なら技術的な難易度は冬の伊吹山程度だと思う。登山道は明瞭で、登山者も多いから困った状況にはなりにくく、気象条件さえ良ければアイゼン、ピッケルを扱える人なら登れる。

ただ、富士山は3700mもある。スタート地点が既に高山レベルだから、体力的にかなり厳しい。シーズンオフに富士山に登る人は大抵タフな人だから、釣られて自分のペースを見失わない様に。体調はベストな状態で挑みたい。雪渓で一歩フラつくだけで滑落、という事になりかねない。

序盤はザレた登山道、中盤は溶岩のゴツゴツした登山道、終盤は締まった雪の急登になる。危険なのは雪の急登だけでなく、体力を消耗した下りの夏道でもフラついて転倒、という事も十分に有り得る。

晴れると雪の照り返しも有って、酷い日焼けをするので対策が必要。

雪渓を登っている時に拳大くらいの落石に遭った。前を行く人が「ラーック!」って言ってくれたから良かったけど、言われなければ当たっていたかもしれない。落石や滑落等の危険性を考えるヘルメットは必須だと思う。

今回は穏やかな天気でかなり条件が良かったはず。それでも山頂付近は風が有る。穏やかな晴天でも急変するかもしれない。強風、視界不良になれば難易度は一気に上がる。相応の防寒具と雪用の道具は必要だと思う。冬山で遭難すると「自業自得」「身の程知らず」とののしられるけれど、今回見た限りではみんなちゃんとした装備で登っている人ばかりだったし、ヘルメットの着用率もズバ抜けていた。

 

感想

 久しぶりに心躍る山行になったんだけど、正直なところ身体的な辛さが先にたってしまった。富士山は遭難も多いから準備をして心して臨んだものの、技術的にはイージーだった。「これはどうしたら良いんだろう!?」って立ち止まって悩む事は一度も無かった。それはもちろん時期と条件によるものだけれど、冬の伊吹山みたいだなぁって思ってた。一挙一動を自分の頭で考えなくても、人の後を着いていけば登れる。だからお勧めって言う訳じゃない。1つ間違えば遭難する危険性は有るし、登ってはいけない時期に登るという事は念頭に置いておく必要はある。

それでも、あの大渋滞する富士山にマイペースで登れるのは素晴らしい。中には超速いタフな人も居るけど、大抵は僕と似たり寄ったりの人達で、前も後ろも詰まらない。こんなにマイペースに富士山を堪能できるなんて素晴らしい。富士山登るなら残雪期が良いなぁって思ったものの、それでもある程度の技術と道具、体力が必要だから登れる人が限られてしまって、今回行くにあたって同行者を探してみたけど行ける人が居なかった。

翻って、シーズン中の富士登山は、あれはあれで良いんじゃないかと今は思える。あれは観光登山なんだ。そういう僕だって初めて登った時はスニーカーとタウン用のジャンパーという山をなめ切った装備だった。あれは、みんなでワイワイ楽しく登るお祭りみたいなものなのかもしれない。冬季、残雪期はガチの登山になる。二面性が有って良いのかもしれない。

今回はさすがに高速道路を使ったんだけど、新東名が意外に空いていて走りやすかった。走行車線を走っている車も速いから、良いペースで走れる。片道4時間位で行けたから、思ったよりも行きやすいんだ。ただ、ソロだとやっぱりもったいない。一緒に行ける人が居ると負担が減るんだけど、残雪期の富士山に誘える様な人はなかなか居ないなぁ。