先日、バイクのお師匠さんから「北海道にスキーに行かね?」というお誘いを受けました。どうせお前ロクにスキーも行けないだろうから、1年分を1回で存分に滑るのも良かろう、という事らしいのですが、日程が年末なので僕は仕事で行けません。というのは建前で、2泊3日で7、8万円という旅費が僕の懐から出てくるはずがありません。そんな事情もお見通しな訳で、「お前、そんな生活で何か楽しいこと有るのか?」と言われる始末。
僕にとっては北海道にスキーに行けない事はそれ程重大な事でも無いし、7、8万も有ったら他に優先させる使い道が有るし、必ずしもお金が有る=楽しい とはならないだろうけど、でも、自由になるお金が数万円すら無いという状況はお粗末なのかも。スキーにしろバイクにしろ、楽しむにはどうしてもお金か掛ります。ちょい悪とか、洋服やアクセサリーのセンスとか、「大人」をうたう雑誌に掲載される様な代物は論外であっても、そんな事だって「お金を掛けずにセンス良く見せる方法」が有るにしても、「お金を使わずに」というのは無理な話で、世の中のお父さんが自由になるお金って一体いくらなんだろう。頑張って仕事してる割には公務員の平均賞与にも遥か及ばず、同世代で同じ様に所帯持ちの人が7、8万の旅費を捻出出来ると聞くと、なんだかすごくヘコんでしまいます。世間のお父さんの懐具合を知った所で僕の懐が満たされる訳でもないのだから、比較するだけ無意味だけどね。
そんなヘコんだ僕の今の救いはギター。少し弾けるようになって楽しいのだけれど、ギターは良いなぁ。スキーやバイク、山登りだって、まずは出掛けなければ出来ません。ギターは出掛けなくても良いし、昼でも夜でも晴れでも雨でも冬でも夏でも少しの空き時間でも気が向いた時に弾けるし、一人でも出来るし、それに「お金が掛らない」。そして、弾いている間は憂鬱な事も忘れられます。先日TVでスピードワゴンの井戸田がサックスを上手く吹いていて、「サックスを吹いている時は嫌な事を忘れられる」って言っていたけど、その気持ち良く分かるなぁ。
ヘコめばヘコむほど僕のギターは上達していくよ。