子供の夏休みは今日まで、という事で代休で休みの僕は子供と出掛ける事にした。「どっか行きたい?」と尋ねると、「ゲーセンに行きたい」と言う。とんだ不良娘だ。けしからん。と言う訳でもなく、お目当てのUFOキャッチャーが有るらしく高校生にもなって保護者同伴でゲーセンへ。
お目当ては、名探偵コナンの脇役、赤井秀一のデカいぬいぐるみらしい。脇役のくせに結構人気有るらしい。声優シャアだし。お目当てのUFOキャッチャーがなかなか無くて、数件周ってようやく見つけた。すごいぞお父さん。
ところが、というか予想通りというか、UFOキャッチャー超難しい。デカいぬいぐるみだから難易度も3倍である。2千円注ぎ込んでも赤井はゴロゴロと転げ回るだけで一向に取れる気がしない。僕もやってみたけど無理だ。まともに取っても重量で掴めない。転がして出口まで持って行こうとしても上手く転がらない。これは物理法則を超越した何か、もはやニュータイプにしか成し得ない領域だ。UFOキャッチャーの前で途方に暮れる親子。
と、ゲーセンの店員のお姉さんが「位置が悪くなったから直しますね」と、扉を開けてシャアの位置を修正してくれた。正直僕はもう取れる気がしないので止めて帰りたかったんだけど、子供は微動だにしない。そこにはスッカラカンになってでもやり遂げるのだという気迫が感じられた。仕方が無い。もう500円やってみようか。と、言ってみてもニュータイプではないのに上手くいくはずもなくあえなくシャアに撃沈される。
と、ゲーセンのお姉さん再び。「位置直しますね」と。「なかなか取れませんね。どうやって取るんですか?」と、尋ねると、「バランス悪いから難しいですよね。普通に掴んでもダメなので、脇とか足にアームを引っ掛けて・・」とか説明してくれた。更に「既に結構(お金)使ってますよね。」と、さりげなくシャアを出口の縁に半身乗り出す形で置いてくれた。ありがとう。ありがとう。これでシャアを倒せる。と、チャレンジしたら、シャアは出口に落ちる事無く元の位置に戻ってしまった。なん・・・だと・・・?親子唖然。
苦笑いしながら三度お姉さん。今度は頭を出口寄りにはみ出して置いてくれた。これはもうガンダムでザクを倒すよりも容易い。ガンダムでマゼラアタックを倒すレベルだ。圧倒的有利(かなりのインチキ)でついに落とした。
ありがとう。ありがとう。感謝してもしきれない。やれやれとほっとしているお姉さんに何度もお礼を言って帰ってきた。子供はとても嬉しそうでお父さん何よりなんだけど、
赤井が有るなら安室も出るよな
はぁ・・・。二度と取れる気がしない。いや、一度も取ってないけど。