- 作者: 山本弘
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2009/03/25
- メディア: 文庫
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★★★★★
表紙は僕が書店で購入した物と異なる
レビュー
文庫なのに900円もする。図書館には無い。ボリュームは有るけど買うか買わないか悩んで、結局あらすじがかなり面白そうだったから買って読んだ。久しぶりに諸手を挙げて★5つ。900円も惜しくない。
内容はSF。遠未来がベースで、近未来のショートストーリーを織り交ぜている。全編を通してアンドロイド、AI(人工知能)に終始する。そういう類に興味が有れば評価はかなり高くなるだろうけど、単にそれだけじゃない。
ここまでストーリーが破綻しないSFっていうのも凄いと思った。1つ1つが納得できる。最終的な話は突飛では有るけど、そこに行き着く過程は素晴しかった。
特に良かったのは、第3話「ミラーガール」と、第6話「詩音が来た日」。ミラーガールは単純に良い話だった。詩音はアンドロイドが成長していく過程、行き着く所が素晴しかった。今までのアンドロイドとは視点が違う。あと、登場するメインキャラクターが何故「美しい女性のアンドロイド」なのかという点も、単なる読者に媚びているという訳ではなくきちんとした理由が有る点も良い。
ネット上の評価はかなり高いけど、この手の小説は好き嫌いが有りそう。SF、アンドロイド、AIに興味が有るならかなりお勧め。
過去のレビューはこちらにも有ります
http://ameblo.jp/single779/themeentrylist-10013755929.html