ステアリングステムの整備をする。
ステアリングステムというのは、ハンドルの軸部の事。整備する為にフロント周りを分解する必要が有る。
フロントフォークの突き出し量(トップブリッジからフォーク先端までの長さ)が左右で微妙に違ってる。先日転倒した時に狂ったのかもしれない。
邪魔になる物を外し、ステムのロックナットを緩める。118N・mのトルクで締めてあるのでフロントフォークをバラす前にフォークで固定しながら緩める。先にフォークをバラしてしまうと緩められない。
トップブリッジを外し、ステムを下に抜く。
外したステムとベアリング。
アッパー側のベアリングレース(ベアリング外輪)。僅かに縦筋が見える。そろそろ替え時。
ローラーは傷んでなさそう。
ロア側のレースは表面が傷み始めている。後ろ半分が傷んでいるので若干緩かったのかもしれない。
ロア側はローラーの表面も傷み始めている。要交換だけど、ベアリングを用意していなかった。やむを得ずグリスアップして戻す。気休めにローラーを反転させて傷んでいる方を前にしておく。
ステムのロックナット(ギザギザのナット)の締付トルクは1.0N・mでとても弱い。これで固定する訳では無く、テーパーローラーベアリングのガタを無くす為のもの。なので、締め過ぎず、弱過ぎず、絶妙なトルクで締める。締め過ぎるとステムの動きが渋くなり、緩過ぎるとステムにガタが生じる。
戻した。
ツーリングで舗装路を走った時に、速度を上げるとフロントがブレ出した。完全なオフロードタイヤ(イボイボのタイヤ)を履いていたのと、それなりの速度で走っていた事もあるけれど、他にも何らかの問題がありそうだ。先日転倒した際にフォークが捻じれてしまったので、その辺りをきちんと直すついでにステアリングステムも確認する事にした。
グリスアップして組み直したものの、ベアリングの交換は必要。ベアリングを買ってから組み立てたかったんだけど、自宅前の路上でバラしてしまったのでどうしても戻す必要があった。ベアリング購入後再度分解整備する。
余談
ツーリングの際にレストアしたVFR400R(NC30)に試乗させてもらった。学生時代に一度試乗させてもらった事が有るけど、バブリーな400ccのレーサーレプリカは凄い。恐ろしく速い。XR600Rでもついていけるけど安定感が全く違う。90年代の古くさいバイクでこれなんだから、今時のロードバイクはもっと凄いんだろう。まぁ、その速度域では、免許か命かどちらかが無くなりそうだけど。
XR600Rはスピードを出すと不安定になる。でもそれで良いのかもしれない。今時のロードバイクは余りにも安定し過ぎていて、自分が制御出来る速度域をあっと言う間に超えてしまう。この辺りでやめておけ、という意味でも有る程度の不安定さが有った方が良いのかもしれない。
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