先日ロードバイクのサドルを交換した。
車両はSPECIALIZEDのVENGE EXPERT(2012モデル)で、標準で付いていたサドル(スペシャライズド ROMIN EV0 143mm)からGORIXのA6-1というサドルに交換した。ようやく実走テストが出来た。
結果、物凄い効果だった。お尻の痛みが一気に解決した。理由はクッション性ではなく、サドル幅だ。GORIXのサドルは幅が広く、坐骨(骨盤下部のお尻の部分に出っ張っている腰骨)がサドルの上にしっかり乗る。対して標準で付いていたスペシャライズドのサドルは幅が狭く、坐骨が乗り切らない。
この効果は絶大だった。例えるならスペシャライズドのサドルは細目の丸太に跨っている様なもので、GORIXのサドルは小学校の授業で使う硬っい椅子に座った様な感じ。丸太に跨って長時間は拷問だけど、硬い椅子なら6時限の授業は耐えられる様な。今までは50~60kmでお尻に限界が来ていたけど、80kmを越えても大丈夫だった。大事なのはクッション性ではなく、サドル幅だ。
スペシャライズドのサイトによると、サドルを選定する際に坐骨幅を測れと書いて有る。
www.specialized-onlinestore.jpその計測値を元にサドルを選定するとある。僕の坐骨幅は約125mmで、スペシャライズドのサドル選定チャートではサイズ「155」が相当する。しかし標準で付いていたサドルのサイズは「143」で幅が狭過ぎるんだ。
実際にサドルの幅を測ってみる。スペシャライズドのサドルに、坐骨幅125mmの所にマーキングしたものさしを当てがってみると明らかに狭い。125mmはサドルのフチになってしまい、丁度坐骨でサドルを挟む様な形になる。
対してGORIXのサドルは125mmがサドル上にギリギリ乗り切る。ただ安定して乗れる位置はピンポイントで、その位置を外してはいけない。そしてちゃんと坐骨がサドル上に乗っていると劇的に楽。しかも、サドル上でお尻が安定しているから身体も安定してペダルをしっかり回す事が出来て、結果的にアベレージが上がった。
ロードバイクに乗り始めてから4年半が経つけど、今頃になって「サドルに乗る」という状態が理解出来た。全然違うじゃないか。全然楽じゃないか。ロードバイクのサドルは痛いものだ、乗っているうちに慣れる、と言われていたから、そういうものか。僕の乗り方が悪いのか。と思っていたけど全然違うよ。サドルが合ってねーよ。これはスペシャライズドのサドルが悪いのではなく、サイズが合っていないのが悪かった。元々僕の体格には少々小振りなフレームだったから、サドルも小振りな物が選定されていたんだろう。今までの苦労は何だったのか。
当初はサドルのクッションの問題かと思っていたけど、全く違う要因だった。GORIXのサドルは幅が有るから見た目が野暮ったいなぁと思っていたけど、この形状で良かった。細身のサドルは格好は良いけど、坐骨幅に合わなければ失敗する。見た目で選んで失敗していたら、サドル幅が原因だという事に気付けなかったかもしれない。原因に気付けて本当に良かった。
で、お尻の痛みが無事解決したので、スペシャライズドのちゃんとした自分に合うサドルを買おうかな、と思ったんだけど、あれ?別にGORIXで良くね?ペラペラの中華製レーパン履いて80km苦も無く走れるなら、もうコレで良くね?スペシャのサドル1万6千円もするし。2,500円のサドルで解決してしまったよ。散々苦労してきたから、まさか2,500円で呆気なく解決するとは思っていなかった。
あと、レーパン(レーサーパンツ、自転車用のピチピチパンツ)。レーパンはウェストサイズで製品が特定されるので、多種多様なサドルに比べるととても選定しやすいから悩む必要が無い。レーパンもちゃんとしたメーカーの良い製品だと違うものだろうか?と思い実際に実物を見て見たら、全然違うじゃん。クッションが、赤ちゃんが3回くらいおしっこした後のパンパース位あるじゃないか。何だよロードバイクの尻の痛みは慣れだとかなんとか言って、ちゃんとしたレーパンのクッションめっちゃぶ厚いやんけ。
そんな訳で、今度はちゃんとしたメーカーのレーパンを買おうと思う。これで多分100km越えは出来るんじゃないかと思う。その上で余裕があればスペシャライズドのサドルを買おうかと思う。