シングル スマイル

目指すのはジャンガリアンな生き様

ジェンダーレス記念日

 

 

 

先日結婚記念日だったので、仕事帰りにケーキを買って帰った。結婚して25年以上経つ。その間、一度たりとも忘れた事は無い。結婚記念日も誕生日も。

結婚する事が幸せなのかどうかは知らない。結婚記念日がめでたい事なのか、お祝いしなきゃいけない事なのかも知らない。そんな事は人それぞれだからだ。ただ、僕は欠かさずやってきた。

お祝いという感じではない。感謝しているというのも有るけど、ここまで来るともう祝福というよりは呪いなんじゃないかと思う。だって25年以上一度たりとも忘れた事は無いんだよ。当然祝われると思っている状態で忘れたりすっぽかしたりしたら「え?何で?何かあった?」ってなるよね。そんないたたまれない空気感の中で生活出来ない。歳を取ると月日が経つのがマッハなので今年も1週間くらい前までうっかり忘れていた。ヤバイヤバイ。マジヤバイ。プレッシャーがかかる。

世間では旦那が結婚記念日忘れたとか言われているけど、いや待てよ。何で旦那側が祝わなきゃいけないんだ?男女平等が掲げられて久しい今の時代、別に旦那だけが祝う側じゃなくても良いんじゃないのか。

だから何だ、と言われれば大した事じゃない。家族で食べるケーキなど数千円で済む。それを惜しんで不穏な空気にしても何も良い事は無い。そもそもが考える事をやめてしまっている。昔は何を贈るか考えたりもしたけど、結局自分で考えた物が相手にとってベストな物であった試しが無い。ケーキとか花とかなら、多少ズレても害が無い。要は無難な選択に逃げている。

振り返って、結婚して良かったかとか、結婚しなかったらどうなっていたとか、そんな事は考えない。時間を巻き戻してやり直す事など出来ないのだから、意味が無い。これから先の事を考えた方が有効的だ。

だから僕はケーキを買って帰る。傍から見れば「良いお父さん」を演じて。