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FORD Ka  OBD2メーター

 

OBD2コネクタを利用して追加メーターを取付ける。OBDとは「On Board Diagnostics/オン・ボード・ダイアグノーシス」の頭文字で、車の自己診断を行なうシステム・機器の事。対応する機器を使うと車の制御情報や状態のデータを見る事が出来る。

ただ、このOBDの通信規格が統一化されたのは割と近年で、統一される前のOBDはメーカーや年代によって規格が様々だった。だから古い車両には機器が使えないケースが多い。フォードKaも古いので対応する機器はほとんどないので追加メーターは諦めていた。

が、先日手持ちの診断機を繋いでみたら、ちゃんと動いてデータも見る事が出来る。手持ちの診断機はフォードKaのプロトコル(通信規格)に対応していたみたいだ。

以前スマートKに乗っている時に使うかもしれないと思って買ってみた診断機。プロトコルタイプの項目に「PWM」と表示されている。フォードKaのOBDプロトコルはSAE-J1850(PWM)というものらしい。ちなみに同じJ1850でもPWMとVPWという2種類が有る。とてもややこしい。だけど、このJ1850(PWM)に対応する機器であれば、フォードKaでも使えるという事だ。

この診断機を繋ぐ事で水温など様々なデータをリアルタイムで見る事が出来る。この診断機をメーター代わりにしても良いんだけど、電源が切れないのでその都度コネクタを抜き差ししなければいけない。診断機はあくまでもツールなので、使用する時のみ繋ぐものだろう。

 

 

そこでとりあえず手持ちのOBDスキャナを繋いでみた。

パジェロミニで使おうと思って買った物。OBDコネクタに差し込んで、Bluetoothスマホにデータを飛ばす為の機器。しかし動かない。このOBDスキャナ自体がJ1850(PWM)に対応していないみたいで繋がらない。J1850(PWM)に対応しているOBDスキャナもわりと安価に売っているんだけど、OBDスキャナを使うにはスマホに繋がなければいけないのと、このOBDスキャナに常時電源が供給されてしまうから使用後にコネクタから抜かないといけない。仮設でデータ取りにつかうならともかく、常設メータには不向きだ。

 

なので、J1850(PWM)プロトコルに対応しているOBDメーターを探す。

僕が必要としているのは水温計だけなので、正直傾斜計などごちゃごちゃした計器は要らないんだけど、なんせJ1850(PWM)に対応しているメーターはほとんどない。このメーターも説明文には「2008年式以降に対応する」と書いてあるので本来なら対応外だけど、画像にはJ1850(PWM)に対応すると書いてあったのと、比較的安価なのでダメ元で試してみた。

 

 

実売4千円程度だったので期待していなかったけど、意外に質感高い。綺麗な化粧箱に入ってる。ネット上のユーザーレビューを見ると元々は1万円前後で販売されていた様。それなりの質感は有る。

 

 

カーボン風の筐体と背面の接続端子類。通常はOBDケーブルしか使わない。明るさを感知するセンサ(画像の左端)がついていて、周囲の明るさに応じてメーターの照度が変わる。

 

インパネ周りに平坦な部分が無いので、助手席のダッシュボードに付ける。フォードKaのOBDコネクタは助手席の足元左に有る。

 

くっきりした表示で見やすい。ただ、僕が必要なのは水温だけなのでちょっと大げさ過ぎる。機能としては充分なので、通常ならこのメーター1つあれば充分だろう。初期設定では水温が華氏(F)表示なので、摂氏(C)に変更しないといけない。Mボタンを長押し(10秒位)すると設定モードに入る。Mボタンと電源ボタンを押す事で設定が切り替わる。設定後に電源ボタン長押しで戻る。

メーターの機能は充分なんだけど、エンジンを切ってもメーターが切れない。電源ボタンを押しても切れないから、エンジンを切る度にOBDコネクタを抜かないといけない。何の為の常設メーターか。

 

常時電源が供給されなければ良いんだろ。というわけで、バッテリー直結の端子を切ってしまえ。さすがに車両側のコネクタを切ってしまうのは問題があるし、上手く行くのか分からないのにメーターのコネクタを壊してしまうのも憚られる。なので手持ちで有ったOBD延長ケーブルを使って試してみる。OBDコネクタの16番端子がバッテリー直通端子(ピンクのマーキング位置)。

 

16番ピンを折って無効にしてしまう。が、今度はメーターが全く表示しなくなった。16番端子から電源を取っているみたいだ。

 

延長ケーブルの被覆を剥いて、16番の配線を探す。何色の線が何番ピンに対応しているのか分からない。プラスだから、多分赤色か茶色だろうと予測して赤色を切ったら間違えた。16番は茶色だった。茶色の線を延長してギボシ端子を付け、アクセサリー電源に繋ぐ。OBDコネクタ側は16番ピンを折っているので、車体コネクタ側に通電する事は無い。

色はケーブルによって変わるから、他の製品では何色なのかは分からない。16ピンのコネクタだけどこの延長ケーブルの配線は8本くらいしか無いのでピン全部に対応している訳では無さそうだ。

 

電源をアクセサリー電源から供給する事で、エンジン始動でON、エンジンOFFでメーターもOFFになった。エンジン始動してから10秒位経ってメーターがONするので、最初失敗したかと思った。

 

で、メーター電源のON/OFFは解決したけど、Bluetoothトランスミッターにノイズが入る様になった。ラジオでは気にならないけど、トランスミッターにはノイズが入る。ノイズといっても「ザー」という様な音では無く、0.5秒毎に「チッチッチ」という時限爆弾の様な音がする。音楽の背景でリズムに合わない時限爆弾の音がするのは不快だ。メーターを付けてからノイズが入る様になった、メーターのコネクタを抜いて動かない様にするとノイズも入らない、という事から明らかにこのOBDメーターが原因だ。

ノイズ対策としてOBDメーターの電源ケーブルフェライトコアを付けてみた。

フェライトコアにアクセサリ電源から取った電源ケーブルを2重巻きにしてみると、気にならない程度までノイズが減った。フェライトコアに巻き付けずにケーブルを通す、フェライトコアに1回巻く、フェライトコアに2回巻く、という順にノイズの音が小さくなっていく。フェライトコアって効果有るんだなぁ。

 

 

OBD端子はECU(車を制御するコンピュータ)に繋ぐ為の物なので、得体のしれない機器を繋ぐのはやめた方が良い。変な物を繋いだ影響でECUを壊してしまう可能性があるからだ。配線の加工も、端子を間違えたりショートやアースさせてしまう事でECUを壊してしまう可能性が有る。なので自分でやっておきながら言うのもなんだけど、得体のしれない中華メーカーの得体のしれないメーターを繋ぐのはお勧めしない。信頼性の有る名の通ったメーカーのメーターを使った方が良いと思うんだけど、なんせJ1850(PWM)プロトコルに対応するメーターが売ってないから仕方が無い。

走行中の水温は普通に流している時は80℃を超えない。負荷を掛けても80℃後半くらいだけど、渋滞になると90℃を超え、停止中だと100℃に達する。オーバーヒートするまではないけど走っていないとダメみたいだ。しばらく傾向を観察してみる。

そうまでして水温が必要か?といえば、出来る事なら把握したい。温度の状況もそうだし、トラブルの傾向の為にも見れた方が良い。ただ、夏場の渋滞路など過酷な状況での水温を一通り把握したら外すかもしれない。



 

今回の出費

OBD2メーター AUTOOL X90 3,999円

 

 

 

 

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