今まで使っていたバケットシートを取付ける。過去に何回か載せている。同様にKaにも載せる。
Ka用のシートレールが手に入れば良いんだけど、探しても見当たらない。海外ではレース車両として使われているので海外なら売ってそうだけど見つけられない。なので自作する。自作するに当たり、取付寸法は大事だ。ここで誤差が有ると取付出来ない。
標準のシートは素っ気なくて安っぽいシートだけど、意外に悪くない。別にこのまま使い続けても良いと思うんだけど、クッション材のウレタンスポンジが劣化してボロボロと粉が出てくる。
シート下のカプラを外す(黄色と灰色の2ヵ所)。シートレールを固定しているボルトを外す(10mmのソケットレンチ/5ヵ所)。シートベルトホルダが有る左後だけ固定ボルトが2本になって強化されている。地味に良く出来ている。
シートを外した状態で固定ボルト穴の寸法を測る。4ヵ所(5ヵ所)ともレベルが違う上に、左前は角度が付いている。厄介だ。
測った寸法。若干誤差が有るかもしれない。
これは今まで使ってきたブリッドのシートレール寸法。元々日産マーチ(AK12)用だった物を、スマートKに取付ける為に自分で加工してしまったので完全な独自の寸法。
2つの寸法を合わせて、シートレールのベース寸法を計算する。この手間を省くと、何度も作り直すハメになる。けど、計算しても1回間違えた。採寸した寸法が違っていた。何も無い状態から採寸すると基準点が無いので間違えやすい。間違えた誤差分を修正する。
シートレールのベースを付ける。
バケットシートを仮組して、イケそうなので純正シートからシートベルトホルダを移設する。トルクスボルトで固定されている上にロックタイトが塗布してある。
トルクスボルトを外したけど、シートベルトホルダに変な物が付いてる。シート下のコネクタを外したままエンジンを掛けるとエアバッグの異常ランプが点滅するので、エアバッグのセンサか何かだろうか。そのケーブルコネクタがシートクッションとシートフレームの間に引っ掛かって外せない。
シートフレームとクッションベースを固定しているボルトを外して隙間を空け、なんとかケーブルコネクタが外せた。シート裏には劣化して粉状になったウレタンスポンジが出てくる。シート表皮はフックで引っ掛かっているだけみたいなので、外してクッションの補修が出来るかもしれない。
バケットシートを載せる。計算通りハンドルに対しセンターに収まった。1回失敗して修正しているけど。
シート右側。寸法間違いで失敗した時のネジ穴が残ってる。シートベルトアンカー(画像左寄りの黒い棒)と干渉するのでベースを15mmかさ上げしている。
シート左側。左側はギリギリ。これ以上下げると車体フロアに干渉する。エアバッグセンサ(?)がむき出しになってしまった。
背面。バケットシートは副次効果で後部座席に余裕が出来る。後部座席に乗る様な事はほとんどなさそうだけど。どうせ車検は通らないんだから、シートバッククッションも必要無い。
取付け出来て良かった。
純正のシートも出来は悪くないので無理して交換したいとは思わなかった。車検が厳しくなり、シートメーカー製のシートレールでなければ車検が通らなくなったというのもある。強度的に満たしているかどうかが、メーカー製のシートレールでなければ判断出来ないからだそうだ(車屋さん談)。ただ、シートのウレタンクッションが劣化しているので、交換した方が良い。外したシートを時間を掛けて補修する事も出来る。また、外車のシートは国産車の様にシートバックをバタンと倒せない。なのでフルバケットにしてしまってもあんまり弊害がない(運転席側から後部座席に乗り込めなくなるけど)。
フルバケットに交換しても、日産マーチの時ほど劇的な変化は感じられない。それだけ純正シートの出来が良かったのかもしれない。それでも路面状況はより明確になり、荒れた路面ではゴツゴツする。標準シートもかなり良かったけどフルバケはホールド感が全然違うし、姿勢が固定されるので腰や首が痛くならない。また、若干座面が下がった影響でシフトノブが近くなって操作がしやすくなるのと、視線がルームミラー下になるので左前方の視界が遮られなくなるのはメリット。運転が楽しくなる方向になるのは間違いない。
デメリットは乗り降りがしにくい事。パジェロミニは運転席側のAピラーにも取っ手が付いていたので比較的乗り降りしやすかったけど、Kaには無いのと車高が低い分乗り降りはやりにくい。よくルームミラーに頭をぶつける。あと、自作のシートレールなので強度的な安全性の保障が無い。特に今回は使用する材質に制限が有ったので、納得出来る物は作れなかった。機会が有れば作り直したいけど、とても面倒臭いので多分作り直さないだろう。
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